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クラウドサービスの導入にものづくり補助金を活用する方法【申請のポイントと注意点まとめ】

ものづくり補助金

幅広く活用できるものづくり補助金

【目次】

ものづくり補助金は平成24年から始まった補助事業の一つであり、現在まで多くの企業から活用されています。

従来と比べて制度内容も大きく変わっており、活用しやすくなっているため、これからものづくり補助金を利用してみたいと考えている事業者も多いのではないでしょうか。

今回は、ものづくり補助金の中でも対象経費に含まれる「クラウドサービス利用費」について紹介します。

「クラウドサービス利用費は対象なの?」「具体的に認められているものは何?」といった内容まで詳しく紹介するので参考にしてください。


補助金オフィスでは、補助金の申請サポート支援を行っています。初回相談は無料ですので、是非お気軽にお問い合わせください。

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金とは、中小企業が経営革新のための設備投資等に使える補助制度の一つのことです。

例えば「新商品の試作品を開発したい」「新たな生産ラインを導入したい」など、幅広い用途で活用できるのがものづくり補助金となります。法人だけではなく個人事業主も対象となっており、さらには業種なども細かく限定されていません。

多くの事業者が活用しやすく、規模も大きく魅力的な制度となっておりますので、幅広い事業者がものづくり補助金を活用するために申請をしています。

ここではものづくり補助金の活用を検討されている事業者向けに、まずは簡単な概要について紹介するので参考にしてください。

ものづくり補助金の対象者・要件とは

ものづくり補助金は、あらかじめ対象者が決められており、下記の業種、資本金、従業員数に当てはまる事業者であれば申請することが可能です。

ものづくり補助金の補助対象要件

また、上記数字以下となる会社または個人が対象であるため、必ずしも法人でなければ申請できないことはありません。対象者であれば誰でもものづくり補助金の申請が可能です。

ただし、ものづくり補助金には申請要件というものがあります。要件を満たしていないと申請ができないため、どのような要件があるのか事前に確認しておくことが大切です。

ここでは基本要件について下記で紹介しているので、申請を検討されている事業者は事前にチェックしておきましょう。

【以下の要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定することが必要】

・事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上に増加
・事業計画期間において、事業場内最低賃金を毎年地域別最低賃金+30円以上の水準にする
・事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加

上記のように、対象事業者であることを確認し、基本要件を満たす場合はものづくり補助金の申請が可能です。

特に基本要件については、今後の事業にも関わる大切なポイントとなるため、検討したうえで申請することが大切となります。

補助額と補助率

ものづくり補助金の補助額と補助率は、申請枠によって異なります。具体的には5つの申請枠があるので、それぞれで補助額と補助率について紹介します。

通常枠

通常枠は、革新的な製品やサービス開発または生産プロセスやサービス提供方法の改善に必要な設備やシステム投資等を支援するための申請枠です。

補助額と補助率は下記の通りとなるので参考にしてください。

補助額:従業員数 5人以下:100万円~750万円

         6人~20人:100万円~1,000万円

         21人以上:100万円~1,250万円

補助率:1/2(小規模企業者・小規模事業者、再生事業者は2/3)

回復賃上げ・雇用拡大枠

業況が厳しいながら賃上げや雇用拡大に取り組む事業者が行う革新的な製品やサービス開発に必要な設備投資等を支援するための申請枠です。

補助額と補助率は下記の通りとなります。

補助額:従業員数 5人以下:100万円~750万円

         6人~20人:100万円~1,000万円

         21人以上:100万円~1,250万円

補助率: 2/3

デジタル枠

DXに関する革新的な製品やサービスの開発またはデジタル技術を活用した生産プロセス等の改善による生産性向上に必要な設備投資等を支援するための申請枠です。

補助額と補助率は下記の通りとなります。

補助額:従業員数 5人以下:100万円~750万円

         6人~20人:100万円~1,000万円

         21人以上:100万円~1,250万円

補助率: 2/3

グリーン枠

温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援するための申請枠です。

グリーン枠は3つの類型に分けられており、より申請がしやすくなりました。

補助額と補助率については下記に記載されている内容の通りなので、参考にしてください。

補助額(エントリー類型):従業員数 

5人以下:100万円~750万円

6人~20人:100万円~1,000万円

21人以上:100万円~1,250万円

補助率:2/3

補助額(スタンダード類型):従業員数 

5人以下:100万円~750万円

6人~20人:1,000万円~1,500万円

21人以上:1,250万円~2,000万円

補助率:2/3

補助額(アドバンス類型):従業員数 

5人以下:1,000万円~2,000万円

6人~20人:1,500万円~3,000万円

21人以上:2,000万円~4,000万円

補助率:2/3


ものづくり補助金グリーン枠について詳しくはこちらの記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。

グローバル市場開拓枠

海外事業の拡大や強化等を目的とした新サービスの開発等の設備投資を支援するための申請枠です。

補助額と補助率は下記の通りです。

補助額:100万円~3,000万円

補助率:1/2(小規模企業者・小規模事業者2/3)

対象経費

ものづくり補助金で対象となる経費は、下記の通りです。この中にはクラウドサービス利用費が含まれており、詳細については後ほど詳しく紹介します。

➀機械装置・システム構築費
・機械・装置、工具・器具の購入、制作、借用に関する経費
・専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費

➁技術導入費
・知的財産権等の導入に要する経費

➂専門家経費
・本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費

④運搬費
・運搬料、宅配・郵送料等に要する経費

⑤クラウドサービス利用費
・クラウドサービスの利用に関する経費

⑥原材料費
・試作品の開発に必要な原材料等に要する経費

⑦外注費
・新製品やサービスの開発に必要な加工や設計等の一部を外注に依頼する場合の経費

⑧知的財産権等関連経費
・特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続き代行費用

⑨海外旅費
・海外渡航および宿泊等に関する経費

⑩通訳・翻訳費
・通訳および翻訳を依頼する際にかかる経費

⑪広告宣伝・販売促進費
・海外展開に必要な宣伝等にかかる経費

上記が主な対象経費となりますが、⑨~⑪については、グローバル市場開拓枠のみとなりますのでご注意ください。

対象となるクラウドサービスとは

ものづくり補助金の対象クラウドサービス

先ほどはものづくり補助金の対象経費について紹介しました。その中にはクラウドサービス利用費が含まれているため、問題なく活用することができます。

ここではクラウドサービスとは具体的にどのような内容があげられるのかについて紹介するので、詳しく知りたい方は参考にしてください。

➀初期費用

クラウドサービス利用費として算定できる経費の一つに、初期費用があります。そもそも初期費用とはどのような内容を指すのかについて、下記に詳しく紹介しているので参考にしてください。

・他社のサーバーを利用する際の初期設定およびアプリケーションの構築やデータの移行にかかる経費
・アプリケーションを提案された事業計画書のためにカスタマイズする経費
・アプリケーション等の利用マニュアルの作成に必要な経費

➁月々にかかる費用

次に月額利用料についても経費の対象です。具体的には下記の内容が当てはまるので参考にしてください。

・他社サービスのサーバーから提供されるアプリケーションの利用料
・他社サービスのサーバーに接続するための通信費
・アプリケーションのサポート費用


クラウドサービスの導入にはものづくり補助金のほかにIT導入補助金も利用できます。IT導入補助金についてはこちらで解説していますのでぜひご覧ください。

対象にならないクラウドサービス利用費の項目とは

ものづくり補助金の補助対象経費

ものづくり補助金ではクラウドサービス利用費が経費の対象となりますが、以下の内容に当てはまるものは対象外となり、補助金を受け取れないので注意してください。

サーバーの購入またはレンタル

ものづくり補助金のクラウドサービス利用費は、基本的に他社サービスのサーバー等を利用している場合に対象となります。

自社サーバーの設置はクラウドサービスには含まれず、補助対象外となるので注意が必要です。

また、レンタルに関しても同様、経費として認められません。あくまでも自社サーバーを持たない場合にのみ対象となるので事前に把握しておきましょう。

Webサイトの制作

クラウドサービス利用費として、Webサイトの制作を検討されているケースもあるでしょう。しかし、Webサイトの制作は月々にかかる料金ではないため、クラウドサービス利用費としては認められません。

しかし、販売促進費用として認められるため、グローバル市場開拓枠については「広告宣伝・販売促進費」として計上することが可能です。

申請枠によって対象となるものと対象外のものがあるので、公募要領などで事前に確認しておくことが大切です。

ものづくり補助金のスケジュール

ものづくり補助金のスケジュール

参考:ものづくり補助金HP

ものづくり補助金は、令和2年3月10日の公募開始以来、通年で公募受付を行っています。しかし、1回ずつ公募受付は締め切られますので、申請を検討されている事業者は、期限に沿って申請をしなければなりません。

現在は16次公募受付が開始されており、下記のスケジュールで進められる予定なので参考にしてください。

公募開始:令和5年7月28日(金)

申請受付:令和5年8月18日(金)

応募締切:令和5年11月7日(火)17時

なお、16次締切分については、補助事業完了期限が令和6年12月10日に変更となっているので、間違わないようご注意ください。

まとめ

ものづくり補助金は、幅広い経費が対象となっており、クラウドサービス利用費も対象です。クラウド利用費も対象となる補助金はそれほど多くないので、魅力的な補助金の一つと言えるでしょう。

また、ものづくり補助金は通年で公募受付を行っています。万が一不採択となっても何度でも挑戦ができる制度でもあります。

補助金の規模も大きく、活用しやすい補助制度の一つとなっているので、クラウドサービス利用費が対象となっている補助金をお探しの事業者様は、ぜひ活用について検討してみてください。


補助金オフィスでは、ものづくり補助金や事業再構築補助金などの申請サポートを行っています。累計100件以上の採択実績と90%以上の採択率があります。事前準備から補助金交付後の報告書まで一気通貫でサポートさせて頂いております。詳しいサービス内容につきましてはこちらをご覧ください。

また、初回相談は無料となっています。補助金に関するお悩みやご相談のある方はお気軽にお問い合わせください。