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ものづくり補助金
【目次】
ものづくり補助金は平成24年から始まった補助事業の一つであり、現在まで多くの企業から活用されています。
ものづくり補助金は23次締切(2026年5月8日締切)以降、次の公募の案内がなく、2026年6月29日から後継の新制度「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」(略称:新もの補助)の第1回公募が始まっています。これから新もの補助を利用してみたいと考えている事業者も多いのではないでしょうか。
今回は、ものづくり補助金・新もの補助の対象経費に含まれる「クラウドサービス利用費」について、2026年9月時点の情報で紹介します。
「クラウドサービス利用費は対象なの?」「具体的に認められているものは何?」といった内容まで詳しく紹介するので参考にしてください。
補助金オフィスでは、補助金の申請サポート支援を行っています。初回相談は無料ですので、是非お気軽にお問い合わせください。

ものづくり補助金とは、中小企業が経営革新のための設備投資等に使える補助制度の一つのことです。2026年からは後継の新制度として新もの補助が実施されており、革新的な新製品・新サービスの開発や、既存事業とは異なる新市場への進出などを支援しています。
例えば「新商品の試作品を開発したい」「新たな生産ラインを導入したい」など、幅広い用途で活用できるのがものづくり補助金となります。法人だけではなく個人事業主も対象となっており、さらには業種なども細かく限定されていません。
多くの事業者が活用しやすく、規模も大きく魅力的な制度となっておりますので、幅広い事業者がものづくり補助金を活用するために申請をしています。
ここでは新もの補助の活用を検討されている事業者向けに、まずは簡単な概要について紹介するので参考にしてください。
新もの補助は、あらかじめ対象者が決められており、下記の業種、資本金、常勤従業員数のどちらかが表の数字以下の事業者であれば申請することが可能です(下の画像は旧ものづくり補助金の公募要領の表ですが、新もの補助も同じ基準です)。

また、上記数字以下となる会社または個人が対象であるため、必ずしも法人でなければ申請できないことはありません。ただし新もの補助では、応募申請時点で従業員数が0名の事業者は対象外です。また、新事業進出枠では創業後1年に満たない事業者は対象外で、最低1期分の決算書の提出が必要です。
また、新もの補助には申請要件というものがあります。要件を満たしていないと申請ができないため、どのような要件があるのか事前に確認しておくことが大切です。
ここでは基本要件について下記で紹介しているので、申請を検討されている事業者は事前にチェックしておきましょう。
【以下の要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定することが必要】
・事業計画期間において、付加価値額の年平均成長率を+4.0%以上にする
・事業計画期間において、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を+3.5%以上にする(未達の場合は返還あり)
・事業計画期間において、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする
・一般事業主行動計画を公表する
・子育て等に関する職場環境整備の取り組みを行う
・金融機関から資金提供を受ける場合は「金融機関による確認書」を提出する
上記のように、対象事業者であることを確認し、基本要件を満たす場合は新もの補助の申請が可能です。
特に基本要件については、今後の事業にも関わる大切なポイントとなるため、検討したうえで申請することが大切となります。
新もの補助の補助額と補助率は、申請枠によって異なります。具体的には3つの申請枠があるので、それぞれで補助額と補助率(第1回公募)について紹介します。
革新的新製品・サービス枠は、革新的な新製品・新サービスの開発に必要な設備やシステム投資等を支援するための申請枠です。既存の製品・サービスの生産プロセスの改善・向上だけを図る事業は対象外です。
補助額と補助率は下記の通りとなるので参考にしてください(カッコ内は賃上げ特例の適用時)。
補助額:従業員数 1人~5人:100万円~750万円(850万円)
6人~20人:100万円~1,000万円(1,250万円)
21人~50人:100万円~1,500万円(2,500万円)
51人以上:100万円~2,500万円(3,500万円)
補助率:1/2(最低賃金引上げ特例で2/3。小規模企業・小規模事業者、再生事業者は2/3)
既存事業とは異なる新市場への進出(新製品・新サービスによる新たな顧客層の開拓)に必要な設備投資等を支援するための申請枠です。機械装置・システム構築費に加えて建物費も対象です。
補助額と補助率は下記の通りとなります。
補助額:従業員数 1人~20人:750万円~2,500万円(3,000万円)
21人~50人:750万円~4,000万円(5,000万円)
51人~100人:750万円~5,500万円(7,000万円)
101人以上:750万円~7,000万円(9,000万円)
補助率:1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)
海外事業の拡大や強化等を目的とした取り組みに必要な設備投資等を支援するための申請枠です。
補助額と補助率は下記の通りとなります。
補助額:新事業進出枠と同額(下限750万円)
補助率:2/3
旧ものづくり補助金の最新回である23次締切(2026年5月8日締切、2026年8月7日採択公表)では、「製品・サービス高付加価値化枠」(従業員数に応じて750万円~2,500万円、補助率1/2、小規模・再生事業者2/3)と「グローバル枠」(3,000万円、補助率1/2、小規模2/3)の2枠でした。24次の案内はなく、新規の申請先は後継の新もの補助になります。
この記事の公開当時(16次締切)にあった通常枠、回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠(エントリー・スタンダード・アドバンスの3類型)、グローバル市場開拓枠は、17次以降の公募で再編され、現在は設けられていません。
ものづくり補助金グリーン枠について詳しくはこちらの記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。
新もの補助で対象となる経費は、下記の通りです。この中にはクラウドサービス利用費が含まれており、詳細については後ほど詳しく紹介します。
➀機械装置・システム構築費
・機械・装置、工具・器具の購入、制作、借用に関する経費
・専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費
➁技術導入費
・知的財産権等の導入に要する経費
➂専門家経費
・本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費
④運搬費
・運搬料、宅配・郵送料等に要する経費
⑤クラウドサービス利用費
・クラウドサービスの利用に関する経費
⑥原材料費
・試作品の開発に必要な原材料等に要する経費
⑦外注費
・新製品やサービスの開発に必要な加工や設計等の一部を外注に依頼する場合の経費
⑧知的財産権等関連経費
・特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続き代行費用
⑨海外旅費
・海外渡航および宿泊等に関する経費
⑩通訳・翻訳費
・通訳および翻訳を依頼する際にかかる経費
⑪広告宣伝・販売促進費
・補助事業で提供する製品・サービスの広告、PR用ウェブサイトの構築、展示会出展等に要する経費
⑫建物費
・補助事業のために使用する建物の建設・改修等に要する経費
上記が主な対象経費となりますが、⑨海外旅費と⑩通訳・翻訳費はグローバル枠のみ、⑫建物費は新事業進出枠とグローバル枠のみとなりますのでご注意ください。

先ほどは新もの補助の対象経費について紹介しました。その中にはクラウドサービス利用費が含まれているため、活用することができます。
新もの補助の公募要領では、専ら補助事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォーム等の利用費が対象とされており、自社の他事業と共有する場合は対象になりません。また、補助事業実施期間中に要する経費のみが対象で、契約期間が補助事業実施期間を超える場合は按分した分だけが対象です。
ここではクラウドサービスとは具体的にどのような内容があげられるのかについて紹介するので、詳しく知りたい方は参考にしてください(以下は旧ものづくり補助金の公募要領の説明に基づく例です。新もの補助で計上できるかは、最新の公募要領で確認してください)。
クラウドサービス利用費として算定できる経費の一つに、初期費用があります。そもそも初期費用とはどのような内容を指すのかについて、下記に詳しく紹介しているので参考にしてください。
・他社のサーバーを利用する際の初期設定およびアプリケーションの構築やデータの移行にかかる経費
・アプリケーションを提案された事業計画書のためにカスタマイズする経費
・アプリケーション等の利用マニュアルの作成に必要な経費
次に月額利用料についても経費の対象です。具体的には下記の内容が当てはまるので参考にしてください。
・他社サービスのサーバーから提供されるアプリケーションの利用料
・他社サービスのサーバーに接続するための通信費
・アプリケーションのサポート費用
なお新もの補助の公募要領でも、ルータ使用料・プロバイダ契約料・通信料等のクラウドサービス利用に付帯する経費は対象とされています(補助事業に必要な最低限の経費に限る)。パソコン・タブレット端末・スマートフォンなどの本体費用は対象になりません。
クラウドサービスの導入には新もの補助のほかにデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)も利用できます。IT導入補助金についてはこちらで解説していますのでぜひご覧ください。

新もの補助ではクラウドサービス利用費が経費の対象となりますが、以下の内容に当てはまるものは対象外となり、補助金を受け取れないので注意してください。
新もの補助のクラウドサービス利用費は、基本的に他社サービスのサーバーの領域を借りる費用や、サーバー上のサービスを利用する費用が対象となります。
自社サーバーの設置はクラウドサービスには含まれず、補助対象外となるので注意が必要です。
また、公募要領ではサーバー購入費・サーバー自体のレンタル費等は対象にならないと明記されています。あくまでもサーバーの領域やサーバー上のサービスを借りる場合にのみ対象となるので事前に把握しておきましょう。
クラウドサービス利用費として、Webサイトの制作を検討されているケースもあるでしょう。しかし、Webサイトの制作は月々にかかる料金ではないため、クラウドサービス利用費としては認められません。
新もの補助では、補助事業のPR等に係るウェブサイトの構築費は「広告宣伝・販売促進費」として計上することが可能です(旧ものづくり補助金ではグローバル市場開拓枠のみでした)。ただし、広告宣伝・販売促進費の上限は、事業計画期間1年当たりの補助事業の売上高見込み額(税抜き)の5%で、金額に関わらず複数者からの見積もりが必要です。
申請枠によって対象となるものと対象外のものがあるので、公募要領などで事前に確認しておくことが大切です。

※上の画像は16次公募当時のスケジュールです。
ものづくり補助金は、令和2年3月10日の公募開始以来、通年で公募受付を行ってきましたが、23次締切(2026年5月8日締切)以降は次の公募の案内がありません。後継の新もの補助も1回ずつ公募受付は締め切られますので、申請を検討されている事業者は、期限に沿って申請をしなければなりません。
現在は新もの補助の第1回公募が行われており、下記のスケジュールで進められる予定なので参考にしてください。
公募開始:2026年6月29日(月)
申請受付:2026年9月30日(水)※当初の8月31日から変更
応募締切:2026年10月30日(金)18時 ※当初の9月30日から延長
採択結果の発表は2027年1月(予定)です。第2回公募の時期は2026年9月時点では公表されていないため、公式サイトで最新情報を確認しましょう。
※本記事の制度情報は2026年9月時点の公式情報に基づいています。最新の公募要領は各公式サイトでご確認ください。
ものづくり補助金の後継である新もの補助は、幅広い経費が対象となっており、クラウドサービス利用費も対象です。クラウド利用費も対象となる補助金はそれほど多くないので、魅力的な補助金の一つと言えるでしょう。
第1回公募の締切は2026年10月30日18時です。万が一不採択となっても、事業計画を見直したうえで再度申請することができます。
補助金の規模も大きく、活用しやすい補助制度の一つとなっているので、クラウドサービス利用費が対象となっている補助金をお探しの事業者様は、ぜひ活用について検討してみてください。
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