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補助金と助成金の違いとは?共通点や相違点などを詳しく解説!!!

補助金

補助金と助成金は同じ意味に感じる方も多いかもしれません。確かにこれらの制度は公的資金が財源となっており、特定の事業者や取り組みに対して支給されるため、同じような制度と勘違いされがちです。しかし、両者はまったくの別物となりますので、活用を検討する際には違いを理解したうえで申請しなければなりません。

今回の記事では、補助金と助成金の違いについて紹介し、注意点についても詳しく解説します。補助金や助成金を活用したいけど、どちらが適しているのかわからないと思われている事業者にとってもおすすめの内容となっているので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

補助金と助成金の違いとは?

補助金と助成金は、企業や個人が行う取り組みを支援するために国や地方公共団体が資金の一部を支援することを目的とした制度です。制度の内容によって要件などが異なりますが、審査に通過することで金銭面でのサポートを受けられるようになります。そして、受け取った助成金や補助金は、原則返済不要です。

これらのことから、補助金と助成金は「現金を受け取れる」ことや「原則返済不要」な点では同じとなります。では、補助金と助成金のそれぞれの違いはどのような点があげられるのでしょうか。簡単に説明すると制度の目的や審査方法などに明確な違いがあります。

次の見出しからはそれぞれの仕組みや注意点について詳しく解説するので参考にしてみてください。

補助金とは

補助金とは、それぞれの制度で公募受付期間が決まっており、それに応募して採択されたら受け取ることができるお金です。応募についてはどの事業者でも申請できるとは限らず、それぞれの制度の要件を満たしている場合、応募することが可能になります。

また、応募にはさまざまな書類を準備する必要もあり、それらの書類をもとに審査員が審査を実施します。そして、無事に採択がされたら補助金を受け取ることができます。

補助金に関しては、応募をすることで必ず受け取れるお金ではありません。基本的には制度ごとに採択件数や予算があらかじめ決定しているため、例えば公募期間にたくさんの応募があると倍率も高くなり、不採択になるケースも当然出てきます。

これらのことから補助金は原則返済不要な現金を受け取ることができますが、必ずしも受け取れるわけではなく、採択されることで初めて受け取れるお金であることがわかります。

補助金をうまく活用するためには、採択されるための書類をしっかりと作り、審査員に受給の必要性を適切にアピールすることが重要です。

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補助金の目的

そもそも補助金の目的は、率直に言うと「国や地方公共団体が政策を推進するための制度」です。政策目的に合った事業に補助という形で資金を提供し、後押しをすることで政策の推進を図るのが目的です。

例えば二酸化炭素の排出を削減するための目的であれば、二酸化炭素を減らせる設備投資を補助するなど、それぞれの補助金で目的が明確となっています。

補助金は税金によって支援される制度のため、基本的には予算が決定してから公募受付が始まる流れとなります。多くの場合は4月や5月から公募受付が開始されますが、ここ最近では新型コロナウイルス感染症などの影響もあって特例が出されることもあります。

また、補助金は公募期間が比較的短く、予算がなくなり次第終了となっているものも多いです。そのため、補助金を活用したいと思った場合には必要書類などを集めて早期に対応しなければなりません。

補助金の対象について

国や地方公共団体が実施している補助金には、さまざまな種類があります。その一つひとつに要件があり、それに当てはまっている事業者は申請することが可能です。要件に関しては難しく記載されていることも多いですが、基本的にはその補助金の「目的・趣旨」と合致している事業であれば問題なく申請することができるでしょう。

補助金はそもそも申請をするのに手間がかかると言われるため、まずは対象であるか要件をあらかじめ確認しておくことが重要です。

また、補助額だけを見ると魅力的に感じる制度も多いですが、それぞれの制度で対象となる経費が異なります。例えば片方の補助金では認められない経費が、もう片方の補助金では認められるケースもあるなど複雑です。

経費は認められていないものを購入してしまうと補助金として支給されることはないため、対象経費についてもしっかりと確認しておくことが大切になります。

補助金の注意点

ここまで補助金の概要から目的について詳しく紹介してきましたが、補助金を活用するにあたって把握しておきたい注意点はどのような点があげられるのでしょうか。特に注意しておきたい項目としては、下記の3つがあげられます。

・補助金は後払いのお金である

・補助事業期間以外の支出は補助対象に含まれない

・事務処理を適切に行う必要がある

まず、注意点としては「補助金は後払いで振り込まれるお金」であることです。また、後払いと言っても採択された瞬間に振り込まれるものではなく、補助事業を実施し、事業報告書を提出してようやく振り込まれる流れとなりますので、この点は把握しておきましょう。

次に経費の部分になりますが、対象経費と認められているものでも補助事業期間以外のものは支給してもらえません。正しい順序で設備の導入などを行わなければなりません。

その他、必要に報じて補助事業の報告を行ったり、経費などの書類をしっかりと集めたりなど事務処理を適切に行うことが大切です。事務処理や会計を適切に行わないと対象経費であっても認められないケースがあるので適切に処理するようにしましょう。

助成金とは

これまで補助金について詳しく解説しましたが、次に助成金についての解説をします。

助成金とは、企業の労働環境の改善や人材育成を支援するために行われている制度の一つです。助成金は厚生労働省が所管しているものもあれば、経済産業省が所管しているものもあります。

それぞれ2つの違いについては、厚生労働省が「雇用関係の助成金」であること、経済産業省が「研究開発のための助成金」であることがあげられます。

大きく分けるとこれらが代表的な助成金となりますが、補助金とは異なり「要件を満たせば支給されるお金」であることから難易度的には助成金のほうが緩く設定されています。

ただし補助金と同様、一定の条件というものがありますので、その条件を満たしていないと申請することはできません。

助成金の目的

そもそもの助成金の目的としては、主に景気悪化などにより雇用を確保できない企業や、労働環境の整備ができない企業に向けて、これらの整備をするために助成金を使用して支援するといった内容です。その他にも研究開発のための助成金を支給する制度も存在しています。

補助金に関しては補助事業を実現するための資金調達などがありますが、助成金は資金調達のみでなく従業員の雇用維持や労働環境の整備が本当の目的となります。これらの目的から見ても、補助金と助成金は大きく異なる制度というのがわかります。

助成金の対象

助成金は厚生労働省や経済産業省が行う2つに分類されますが、その中でも多くの企業が活用しているのは厚生労働省が行っている雇用関係となりますので、こちらについて詳しく対象を紹介します。

雇用や人材育成における助成金は、企業の経営維持や雇用の維持を目的にハローワーク等で申請できるのが一般的です。

助成の対象となるのは、補助金と同様、ある一定の要件を満たしている事業者となります。対象である事業者については、基本的に下記項目を守ることで助成金を受け取ることが可能です。

1. 必要書類の提出

2. 雇用保険適用事業者である

3. 過去3年間で不正受給を行っていない

4. 半年以内に会社都合による退職者がいない

5. 過去1年以内で労働関連法規に違反していない事業者

助成金は上記が守られている事業者が主な対象となりますが、基本的に一般的な要件を満たしており、その他ルールを守っている事業者であれば必ず受け取ることができるお金です。

補助金の場合は要件に加えて審査が実施され、それに採択されなければ資金を調達することはできませんので、これらの条件に比べるとそれほど難易度は高くないでしょう。

ただし、不正受給となると罰則がありますので、そうならないためにも必ずルールは守って受給することが大切です。

助成金の注意点

助成金申請における注意点は、大きく分けると下記2つの項目があげられます。

・申請後すぐ支給はされない

・一度導入してしまった制度を廃止するのは難しい

助成金は補助金と同様、申請後すぐに振り込まれることはありません。基本的には後払いであり、制度の内容によっては1年以上先に支給されることも少なくないのです。そのため、すぐに資金が必要という状態であれば、金融機関などの融資を受けて資金繰りをしっかりとしなければなりません。

また、助成金の種類によって異なりますが、中には企業内で新しい制度を作ることによって受給資格が得られるものも存在します。この場合、どれだけ資金繰りが苦しくなっても一度作った制度を廃止してしまうのは従業員からの信頼を失う恐れがあります。

そのため、助成金欲しさに新しい制度を作るというのはリスクが高いのであまりおすすめできません。

このように、助成金は補助金に比べると支給を受けられる確率が高くなりますが、注意点もあるのでそれらも把握しながら申請をすべきか検討しましょう。

まとめ

今回は補助金と助成金の違いについて紹介しました。どちらも原則返済不要のお金ではありますが、制度の目的や審査方法などは大きく異なります。

同じように見えてまったくの別物でありますので、それぞれの共通点と相違点をしっかりと把握しながらどちらが適しているのか見極める必要があります。

内容をしっかりと把握してから申請をすれば後々後悔することもありませんので、今回紹介した内容も参考にしながらどちらを活用するのか検討してみてください。

補助金オフィスでは、補助金・助成金の検索機能があります。こちらを活用して、自分の目的にあった補助金・助成金を是非探してみてください。