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【農業で使える補助金】ものづくり補助金は農業でも活用できます!

近年では、農業でもロボット技術や情報通信技術などが活用されており、新しい時代へと変化しつつあります。これらのことをスマート農業とも呼ばれており、最新技術を導入することによって農作業の負担を軽減できるなどさまざまなメリットを得られます。

しかし、問題となるのが設備を新たに導入するための投資資金を集めるのが困難だということです。最新技術となればそれなりに費用が必要になりますし、お金の面で負担が増えてしまうのではと思う方も少なくありません。

そこで、これらの悩みを解決できる方法の一つとして、補助金の活用があげられます。「補助金といっても数十万円程度しか支援してもらえないのでは?」と思われる方もいるかも知れませんが、実は「ものづくり補助金」といった最大1,250万円(申請枠や従業員数によって異なる)の支援が受けられる補助金があるのです。

名前からして製造業が活用できるものだと勘違いしてしまいそうですが、農業でも活用することができます。

今回は農業にも活用できる「ものづくり補助金」について詳しく解説します。また、採択されるための重要なポイントについても解説するので、参考にしていただければ幸いです。

農業にも活用できる「ものづくり補助金」とは?

ものづくり補助金は、新サービスの実施や設備投資、新商品やサービスの開発などに活用できる経済産業省が所管する補助金の一つです。

利用できる幅が広いのがこの補助金の特徴の一つとなっており、基本的に応募者の業種は問いません。例えば製造業以外にも、医療や小売、農業など幅広く活用されているのです。

申請方法も電子申請のみで行っているなど、効率よく申請ができるようになっており、そこで採択されれば誰でも活用することができます。

受け取れる補助上限額は?

ものづくり補助金は第10回締切以降から大きく変化しました。従来までは、上限額が1,000万円に設定されていましたが、第10回締切以降は従業員数が5人以下なら750万円以内、6人から20人までが1,000万円以内、21人以上であれば1,250万円以内の上限額になっています。

詳しくは下記の画像でも記載されているのでそちらも参考にしてみてください。

引用:https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/10th/gaiyou_20220216.pdf

ものづくり補助金の対象経費は?

対象経費についてざっくりと説明すると、下記の表のように区分されています。

 対象経費対象外経費
機械装置・システム構築費機械装置等の購入費、製作費等制作や開発にかけた人件費等
技術導入費知的財産権等の導入経費補助事業と関係のない知的財産権等の導入
専門家経費技術指導料等補助事業以外の指導等
クラウドサービス利用費月々の利用料等汎用性のあるスマホやタブレット等
運搬費郵送料等補助事業と関係のない運搬費
原材料費試作品の開発に必要な原材料費対象期間中に使い切れなかった原材料
外注費外部に設計等を依頼する費用外注先の機械装置等の購入費
知的財産権等関連経費特許取得のための弁理士費用等補助事業期間中以外に取得した特許等

上記の表に記載されているのが、ものづくり補助金の一般的な対象経費と対象外の経費です。

では、農業における対象経費についてですが、思い浮かべるものとしては下記のようなものがあげられます。

 ・ドローンなどスマート農業に活用できる関連機器

 ・農業の作業で使用する専門機

 ・6次産業化のための加工機等

これらについて対象経費に含まれるのかというと「機械装置・システム構築費」に含まれる部分となりますので、問題なく活用できます。

実際にスマート農業に活用できる設備などは採択事例も多数ありますので、費用面での負担を大きく減らして導入することが可能です。

ただし、農業において注意しておきたい補助対象外のものがあります。それが汎用性のあるものです。

特に農業においては軽トラックを使うシーンが多くありますが、こちらは汎用性の高いものとなりますので補助対象には含まれません。

また、トラクターは問題ないと思われるかもしれませんが、こちらもアタッチメントを取り替えればどんな作業にも活用できるといった観点から、対象経費としては認められません。

その他、記録を取るためのデジタルカメラなども対象外となりますので、これらの項目には注意しましょう。

審査項目で最も重要になる「革新性」とは?

ものづくり補助金を申請するにあたって、必ず確認する部分としては審査項目です。農業の方がこの審査項目を確認し、「難しいのでは?」と感じる部分といえば「革新性」でしょう。

例えばものづくり補助金の一般型では、対象者の定義として「革新的な製品・サービスの開発」または「生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等」とされています。

その中でも特に革新的なサービスと言うと、今まで開発したことがない日本でも初の製品やサービスの開発と思い浮かべる方が多いでしょう。

確かに見たこともない画期的な技術などであれば採択される確率は大きくアップしますが、これらのような画期的なサービスや技術でなくてもものづくり補助金は採択されます。

例えば、「農業を行っている地域で特に珍しいとされることをやっている」だけでも採択される確率は高く、基本的には自社調べ程度の革新性で問題ないのです。

これらのことから農業であってもものづくり補助金への申請は可能であり、基本的には申請をするうえで審査員が魅力的に思ってもらえる内容であればいいので、事業計画書など書き方が重要と言えるでしょう。

申請書類作成のコツ

ここからは、農業の方がものづくり補助金を活用することができるように、申請書類作成のコツについて紹介します。

申請書類にはいくつかの種類がありますが、その中でも核となるのが事業計画書です。書き方が特に重要とも言われているので、ここでは重要なポイントを紹介するので参考にしてみてください。

公募要領は必ず確認する

どのような補助金であっても、公募要領は必ず確認しましょうと言われます。なぜ、公募要領が大切なのかというと、そこに必要なことがすべて書かれているからです。

大前提として公募要領は必ず確認しなければならないので、申請について検討されている方は、まず公募要領から熟読してみてください。

採択されるかは事業計画書にかかっている

ものづくり補助金で採択されるかどうかは、どれだけ質の高い事業計画書を策定できるかがポイントになります。理由としては、提案する事業の内容に対して審査員がチェックし、この事業に補助金を出しても問題ないか判断するからです。

もし、「何を伝えたいのか理解ができない」といったことや「熱意ばかりで事業の具体的な内容が書かれていない」など、審査員に刺さらない事業計画書であればほとんどが不採択となるでしょう。

また、専門的な用語を多用するのも注意が必要です。審査員も人間であり、農業のことを詳しく理解している人はいないと思ったほうがいいでしょう。ものづくり補助金に関しては幅広い業種からの応募がありますので、農業の知識がゼロの人が読んでも理解できるような事業計画書に仕上げることが大切です。

申請書類の作成は専門家に依頼することもできる!

農業の方は農業としての専門家であり、事業計画などさまざまな書類の作成は難しいと感じる方も多いでしょう。

実際に複雑な書類が何枚もあり、すべて仕上げたうえで申請しなければなりません。全て不備なく作成できれば問題ありませんが、なかなかはじめから完璧に仕上げられる人はいません。

このようなケースで活用することで採択率がグッと上がる方法としては、専門家に依頼する方法があります。

例えば認定支援機関などに依頼をすることで、事業計画書の作成のサポートを行っているところもあります。また、採択後のサポートなど、トータルサポートを実施している専門家もありますので、できる限り早めに採択がされたい方や、難しい部分は全てお任せしたいと思われている方は活用についても検討してみてください。

農業分野におけるものづくり補助金の採択事例

ものづくり補助金は農業でも活用できると言われているけど、具体的にどのような採択事例があるの?と思われている方も多いでしょう。

ここでは実際に採択された事例についていくつか紹介しますので参考にしてみてください。

農業分野の採択事例一覧

・ドローン・ロボット田植え機導入によるコロナ時代に適した農業生産プロセス構築

・スマート農業による低農薬緑茶の生産改革と販路拡大

・農業ハウス内での農作物の生体データを自動取得できるシステムの開発

・有機農業の高度化を支える超小型・無線式土壌分析装置の開発

・IoT、AIを活用した環境制御による農業ビジネスモデルの構築など

上記はあくまでも一例となりますが、その他にも農業分野でさまざまな事業が採択されています。

従来にはなかった新しい技術の導入など、このようなケースでの採択事例が目立つので、特にこれらの内容に当てはまっている方はぜひものづくり補助金の活用について検討してみてください。

まとめ

今回は農業分野におけるものづくり補助金について解説しました。ものづくり補助金は幅広い業種から活用されており、製造業のみならず医療、農業など業種を問いません。どなたでも活用しやすい補助金の一つでありながら、支援してもらえる金額が大きいのも特徴の一つです。

ものづくり補助金は現在の公募受付が終了したら申込みができないといったこともなく、通年で公募が行われている補助金の一つとなりますので、これからでも間に合うか心配の方もぜひ活用について検討してみてください。

補助金オフィスでは農業を営んでいる方向けに、ものづくり補助金のトータルサポートも実施しております。

申請サポートから採択後のサポートまでトータルで支援させていただきますので、お困りごとがありましたらお気軽にご相談いただけますと幸いです。

お問い合わせはこちらから:https://hojokin-office.essencimo.co.jp/contact/