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券売機で使える補助金とは?飲食店・小売店向けに対象制度・最大補助額・申請条件・選び方を解説

券売機 補助金 解説

「券売機を導入して人手不足を解消したいが、本体価格だけで数十万円~100万円以上かかり、なかなか踏み切れない」――飲食店や娯楽施設のオーナーからよく聞く悩みです。

実は券売機は複数の補助金制度の対象になっており、うまく活用すれば導入費用の半分前後を国の補助金でまかなえる可能性があります。

特に「中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)」では、対象となる券売機があらかじめ製品カタログに登録されており、カタログから製品を選んで申請できる点が大きな魅力です。2026年3月の制度改定で、従業員20人以下の事業者について補助上限額が引き上げられ、小規模な事業者も活用しやすい制度になりました。

本記事では、券売機導入に使える主要な補助金を比較しながら、本命となる制度の選び方、申請の流れ、採択率を上げるポイントまでを整理して解説します。


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券売機とは|補助金が使える理由

券売機は、注文受付や会計など、人手が必要だった業務を自動化できる設備です。この章では、券売機の種類や主な用途、国の補助金を活用できる理由を解説します。

① 券売機の種類と主な用途

券売機(自動券売機・食券販売機)は、飲食店や娯楽施設、宿泊施設などで、来店客が自らメニューを選択し、現金・キャッシュレス決済で購入手続きを完了できる機器です。

券売機にはボタン式とタッチパネル式があり、外国語表示、キャッシュレス決済、高額紙幣、売上データのCSV出力やクラウド連携などに対応する機種もあります。従来は従業員が行っていた注文受付や会計を自動化できるほか、機種によっては売上集計や現金管理、レジ締め作業の一部も省力化できるため、飲食店を中心に活用されています。

② なぜ補助金が使えるのか

国の補助金制度は、人手不足に悩む中小企業の生産性向上や省力化投資を後押しする目的で設計されており、券売機はその代表的な対象設備の一つです。

中小企業庁が所管する「中小企業省力化投資補助金」では、券売機・自動精算機・配膳ロボットなどの汎用製品があらかじめ製品カタログに登録されています。券売機も、注文受付、券類の発行、支払い・決済業務を自動化する製品カテゴリとして掲載されています。

また、インボイス対応やキャッシュレス決済機能を備えた券売機は「デジタル化・AI導入補助金」の対象になる場合もあり、複数の制度から選んで活用できる点が特徴です。

券売機で使える補助金

2026年時点で、券売機の導入に活用できる国の主要な補助金として、次の4制度が挙げられます。それぞれ対象経費や補助上限額、申請要件が異なるため、自社の導入目的や事業計画に合わせて選ぶことが重要です。

① 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)【本命】|最大1,500万円

カタログに登録された券売機を単体で導入する場合に、まず候補となるのが中小企業省力化投資補助金の「カタログ注文型」です。

あらかじめ事務局に登録された製品カタログの中から券売機を選んで申請でき、申請は販売事業者と共同で行います。書類作成や要件確認のサポートを受けながら進められる点も安心です。2026年3月19日の制度改定により、特に従業員20人以下の事業者の補助上限額が引き上げられました。

なお、カタログ注文型の「券売機」カテゴリの対象業種は、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業です。小売業や宿泊業は対象業種として記載されていないため、申請前に自社の業種区分を確認してください。補助対象となるのは、カタログに登録された券売機の製品本体価格と、設置作業費・運搬費・動作確認費・初期設定費などの導入経費です。中古品や交付決定前に購入した設備は対象外となるため、必ず交付決定後に発注・購入する必要があります。

従業員数補助上限額
(通常)
補助上限額
(賃上げ特例適用時)
補助率
5人以下500万円750万円1/2以内
6〜20人750万円1,000万円1/2以内
21人以上1,000万円1,500万円1/2以内

※賃上げ特例は、事業場内最低賃金を3.0%以上、給与支給総額を6%以上増加させる場合に適用されます。

参考:中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)公式サイト

② 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金|最大9,000万円

2026年に開始された「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」は、券売機単体の導入というよりも、券売機を含むセルフオーダー化・無人化店舗への業態転換など、大規模な設備投資や新分野進出を伴う場合に適した制度です。

単に既存店舗へ券売機を設置するだけでは要件を満たしにくく、新しい商品・サービスの開発や、既存事業とは異なる市場への進出を伴う計画が必要です。第1回公募は2026年6月29日に開始されており、応募申請期間は2026年9月30日~10月30日です。

申請枠従業員規模別の補助上限額( )内は賃上げ特例適用時補助率
革新的新製品・サービス枠1〜5人:750万円(850万円)
6〜20人:1,000万円(1,250万円)
21〜50人:1,500万円(2,500万円)
51人以上:2,500万円(3,500万円)
中小企業者:1/2
地域別最低賃金引上げ特例:2/3
小規模事業者・再生事業者:2/3
新事業進出枠1〜20人:2,500万円(3,000万円)
21〜50人:4,000万円(5,000万円)
51〜100人:5,500万円(7,000万円)
101人以上:7,000万円(9,000万円)
1/2
地域別最低賃金引上げ特例:2/3
グローバル枠1〜20人:2,500万円(3,000万円)
21〜50人:4,000万円(5,000万円)
51〜100人:5,500万円(7,000万円)
101人以上:7,000万円(9,000万円)
2/3

※補助下限額は、革新的新製品・サービス枠が100万円、新事業進出枠・グローバル枠が750万円です。

参考:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト

③ デジタル化・AI導入補助金(インボイス枠)|ITツール最大350万円・券売機等最大20万円

券売機本体とあわせて会計・決済ソフトウェアを導入する場合は、「デジタル化・AI導入補助金」のインボイス枠(インボイス対応類型)も選択肢になります。ただし、この制度ではレジ・券売機等のハードウェア単体での申請はできず、必ずインボイス対応のソフトウェアとセットで申請する必要がある点に注意が必要です。

2026年の交付申請は2026年3月30日から受け付けられています。現在公表されている第4次締切は2026年8月25日です。第5次以降の詳しい日程は、公式サイトで順次更新されます。

経費区分補助率補助額
ITツールの補助額50万円以下の部分中小企業は3/4以内、小規模事業者は4/5以内50万円以下
ITツールの補助額50万円超の部分2/3以内50万円超~350万円以下
PC・タブレット等1/2以内10万円以下
レジ・券売機等1/2以内20万円以下

※ITツールの補助額が50万円を超える場合、50万円以下の部分には3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円を超える部分には2/3以内の補助率が適用されます。

参考:デジタル化・AI導入補助金〈インボイス枠(インボイス対応類型)〉公式サイト

④ 小規模事業者持続化補助金|最大250万円

小規模事業者が販路開拓や生産性向上に取り組む際の経費を補助する制度です。

「テイクアウト販売開始のための券売機設置」のように、販路開拓の一環として申請できる可能性があります。ただし、券売機の購入だけを目的とするのではなく、新たな販売方法の開始など、販路開拓につながる具体的な取り組みを説明する必要があります。第20回公募は、2026年11月5日に申請受付が開始され、2026年12月15日に締め切られる予定です。事業支援計画書の発行受付締切は2026年12月4日です。

適用内容補助上限額
通常枠50万円
インボイス特例のみ100万円
賃金引上げ特例のみ200万円
インボイス特例と賃金引上げ特例の併用250万円

※補助率は原則2/3です。賃金引上げ特例を利用する赤字事業者は、補助率3/4が適用される場合があります。

参考:小規模事業者持続化補助金〈一般型・通常枠〉公式サイト

どの補助金を選ぶべきか|4つの判断軸で選び方を解説

券売機に使える補助金は、投資金額だけでなく、導入目的や事業計画の内容によって適した制度が異なります。ここでは、補助金を選ぶ際に確認したい4つの判断軸を解説します。

① 投資規模で選ぶ

投資総額の目安おすすめ補助金制度上の最大補助額
50万~150万円程度の券売機単体省力化投資補助金
(カタログ注文型)
最大1,500万円
100万円前後+会計ソフト連携デジタル化・AI導入補助金
(インボイス枠)
ITツール最大350万円、
券売機最大20万円
数百万~数千万円規模で、新製品・新サービスの開発や新市場への進出を伴う設備投資新事業進出・ものづくり商業サービス補助金最大9,000万円
小規模な販路開拓の一環として導入小規模事業者持続化補助金最大250万円

※実際の補助額は補助対象経費、従業員数、適用する特例などによって異なり、投資額が大きいだけでは対象にならないため、各申請枠の事業要件も確認してください。

② 導入目的で選ぶ

券売機を導入する目的によって、適した補助金は異なります。省人化、キャッシュレス化、新業態への転換、販路開拓など、自社が重視する目的に合わせて制度を選びましょう。

導入目的おすすめの補助金向いているケース
省人化・業務効率化中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)従業員が行っている注文受付や会計業務を自動化したい場合
インボイス対応・キャッシュレス化デジタル化・AI導入補助金(インボイス枠)券売機と会計・決済ソフトをセットで導入・刷新したい場合
新業態への転換・大規模改装新事業進出・ものづくり商業サービス補助金券売機の導入とあわせて、無人化店舗や新業態への進出を図りたい場合
販路開拓小規模事業者持続化補助金テイクアウト販売や新しい販売方法の開始など、販路開拓の一環として導入したい場合

③ 設備のカスタマイズ度で選ぶ

カタログに登録された標準的な券売機をそのまま導入する場合は、カタログ注文型が向いています。

一方、店舗のレイアウトに合わせた特注仕様や、複数のシステムと連携させるオーダーメイド性の高い構成を検討している場合は、審査項目は多くなりますが、自由度の高い中小企業省力化投資補助金の一般型や、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の方が適している場合があります。

④複数の補助金を組み合わせることはできる?

同一の経費に対して、複数の補助金から重複して補助を受けることはできません。

また、経費を分けた場合でも、補助対象となる事業内容やサービス・ソフトウェア等が重複すると、併用できない場合があります。「券売機本体はカタログ注文型」「連携する会計ソフトはデジタル化・AI導入補助金」のような申請を検討する場合は、契約や発注を行う前に双方の補助金事務局へ確認しましょう。

採択率を上げる事業計画書の書き方

補助金の申請では、券売機を購入したいという理由だけでなく、導入によってどのような省力化や生産性向上を実現できるかを示すことが重要です。ここでは、計画を作成する際に押さえておきたいポイントを解説します。

① 審査員が重視する3つのポイント

事業計画では、券売機の導入によって、どの業務をどの程度省力化できるのかを具体的な数値で示すことが重要です。また、人手不足の状況や設備導入の必要性を説明できる資料を用意しましょう。賃上げ特例を利用する場合は、所定の賃上げ目標と実施時期を明確にする必要があります。

ポイント記載すべき内容記載例
省力化効果の数値化券売機の導入によって削減できる作業時間や業務量を、導入前後の比較を用いて具体的に示す券売機の導入により、従業員の注文受付業務を月60時間削減する
人手不足と導入の必要性残業時間、従業員数、採用活動の状況などを、申請内容に応じた資料とともに示す求人を継続しているものの必要人数を採用できていない状況を、求人票や応募状況を用いて説明する
賃上げ特例の計画賃上げ特例を利用する場合は、事業場内最低賃金と給与支給総額の増加率、実施時期を具体的に記載する事業終了時までに、事業場内最低賃金を3%以上、給与支給総額を6%以上引き上げる

② 申請前のチェックリスト

申請をスムーズに進めるため、アカウントの取得状況や対象製品、必要な証憑、発注時期などを事前に確認しておきましょう。

  • GビズIDプライムアカウントを取得しているか
  • 券売機が製品カタログに登録された製品か事前に確認したか
  • 人手不足を示す証憑を用意できるか
  • 最低賃金や賃上げに関する申請要件を確認したか
  • 賃上げ特例を利用する場合の計画を具体的に策定しているか
  • 導入による削減時間や生産性向上効果を数値化したか
  • 交付決定前に発注・契約をしていないか

③ 採択後の流れ

補助金は原則として後払いです。交付決定後に券売機を発注・導入し、設備の設置、支払い、実績報告などを完了したうえで補助金が交付されます。交付決定前に発注・購入した費用は補助対象外となるため、必ず交付決定を待ってから発注する点に注意してください。

まとめ|2026年の補助金スケジュール早見表

券売機の導入に活用できる補助金は複数あります。最後に、それぞれの補助率、上限額、2026年の公募状況を整理します。

補助金名補助率最大補助額2026年の主な公募状況向いている用途
中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)1/2以内1,500万円2027年3月末頃まで受付予定券売機単体をシンプルに導入したい場合
デジタル化・AI導入補助金(インボイス枠)ITツール:2/3~4/5以内
券売機等:1/2以内
ITツール350万円、券売機20万円第4次締切:2026年8月25日会計・決済ソフトとセットで導入したい場合
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金1/2~2/39,000万円第1回応募期間:2026年9月30日~10月30日新業態への転換や大規模投資を伴う場合
小規模事業者持続化補助金原則2/3250万円第20回受付期間:2026年11月5日~12月15日販路開拓の一環として導入したい場合

券売機単体の導入をシンプルに進めたい場合は、製品カタログから対象製品を選んで申請できる「中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)」が最も活用しやすい制度です。

会計ソフトとのセット導入や、より大規模な業態転換を検討している場合は、デジタル化・AI導入補助金や新事業進出・ものづくり商業サービス補助金もあわせて検討しましょう。

なお、補助率、補助上限額、公募日程や申請要件は変更される場合があります。申請前には、必ず各補助金の公式サイトや最新の公募要領をご確認ください。

参考:中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)公式サイト

参考:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト

参考:デジタル化・AI導入補助金〈インボイス枠(インボイス対応類型)〉公式サイト

参考:小規模事業者持続化補助金〈一般型・通常枠〉公式サイト


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会社名株式会社Essencimo
代表取締役杉田龍惟
設立日2019/04/15
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