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「スチームコンベクションオーブンを導入したいものの、初期費用がネックで踏み切れない」と悩んでいる飲食店や宿泊施設、給食センターなどの事業者も多いのではないでしょうか。
焼く・蒸す・煮る・炊く・炒めるといった複数の調理工程を自動化し、熟練の料理人が付きっ切りで行っていた作業をボタン操作で再現できるのが、スチームコンベクションオーブンです。製品の規模や機能によっては、導入費用が数百万円になる場合もあります。
こうした特徴から、人手不足の解消や生産性向上、省力化につながる設備として、国の補助金を活用できる可能性があります。特に中小企業省力化投資補助金の「カタログ注文型」では、対象製品としてスチームコンベクションオーブンが登録されています。
本記事では、導入に使える主要な補助金について、補助率や補助上限額、公募スケジュール、制度の選び方を解説します。
補助金オフィスでは、補助金の申請支援を行っています。
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スチームコンベクションオーブンは、複数の加熱調理を1台で行える業務用調理器具です。プログラム機能による調理の標準化や作業時間の削減が見込めるため、省力化を目的とする補助金の対象になりやすい設備です。

スチームコンベクションオーブンは、庫内に発生させた蒸気と熱風を組み合わせ、焼く・蒸す・煮る・炊く・炒めるなど、複数の加熱調理を1台で行える業務用調理器具です。卓上サイズのコンパクトモデルから、ホテルパンを多段収納できる大容量モデルまで幅広い製品があります。飲食店・ホテル・旅館の厨房だけでなく、給食センター、惣菜工場、食品加工工場などでも利用されています。
中小企業省力化投資補助金の製品カタログでは、プログラム機能を持ち、料理や食材ごとの加熱時間・温度などを登録できる製品が「スチームコンベクションオーブン」の対象とされています。対象業種には、宿泊業、飲食サービス業、小売業、製造業が挙げられています。
スチームコンベクションオーブンは、これまで熟練の料理人が長時間付きっ切りで行っていた調理工程を自動化・標準化できる設備です。例えば、ローストビーフの調理では、従来は熟練の料理人が約2時間付き添う必要があった作業を、プログラム機能によって自動化できるとされています。その間に従業員を別の調理や接客へ配置できるため、人手不足の解消や生産性向上につながります。
このように、省人化効果を具体的に説明できる設備投資であることが、補助金を活用しやすい理由です。
スチームコンベクションオーブンの導入に活用できる主な補助金は、次の4制度です。設備単体の導入、新商品開発、新事業への進出、厨房システムのデジタル化など、目的によって適した制度が異なります。
スチームコンベクションオーブン単体を導入する場合に、最もおすすめできるのが「中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)」です。スチームコンベクションオーブンは、事務局の製品カタログに登録されている設備カテゴリです。対象製品一覧に掲載された製品と販売事業者を選び、販売事業者と共同で申請します。
既存設備からの置き換えも可能ですが、置き換え後の製品に、自動洗浄機能やファン調整機能、複数調理機能などの新しい機能・性能が1つ以上追加される必要があります。単に古いオーブンを同等の製品へ更新するだけでは、補助対象になりません。
2026年3月19日の制度改定では、従業員20人以下の補助上限額の引き上げ、公募期間の延長、賃上げ特例の要件見直し、2回目以降の申請要件の追加などが行われました。2回目以降の申請では、前回の補助金の支払いが完了していることに加え、省力化効果や賃上げ実績などの要件を満たす必要があります。
交付申請は随時受け付けられており、受付期間は2027年3月末頃までの予定です。
| 区分 | 補助上限額(通常) | 補助上限額(賃上げ特例適用時) |
|---|---|---|
| 従業員5人以下 | 500万円 | 750万円 |
| 従業員6〜20人 | 750万円 | 1,000万円 |
| 従業員21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
※賃上げ特例は、申請時と補助事業実施期間終了時点を比較し、事業場内最低賃金を3.0%以上、給与支給総額を6%以上増加させる場合に適用されます。
複数台のスチームコンベクションオーブンとほかの厨房設備、システムなどを組み合わせ、導入環境に応じた大規模な省力化投資を計画している場合は、「中小企業省力化投資補助金(一般型)」が候補になります。一般型では、個別の現場や事業内容に合わせた設備導入・システム構築が補助対象になります。カタログ注文型とは異なり、事業計画を作成し、公募回ごとの審査を受ける必要があります。
ただし、カタログ掲載製品をそのまま導入する場合は、原則としてカタログ注文型で申請します。スチームコンベクションオーブンなどの汎用設備を単体で導入するだけの事業は、一般型の対象になりません。周辺機器やシステムと組み合わせ、導入環境に応じた構成によって高い省力化効果や付加価値を生み出す事業計画が必要です。
第7回公募は2026年7月31日に申請締切済みです。ただし、令和8年熊本地震の被害を受けた熊本県内の事業者については、応募申請の受付が8月14日頃まで延長されています。第8回公募は、8月中旬に公募開始、9月中旬に申請受付開始、10月中旬に申請締切となる予定です。
補助事業実施期間は交付決定日から始まるため、設備の発注・契約・支払いは、必ず交付決定後に行ってください。
| 従業員数 | 通常の補助上限額 | 大幅な賃上げ特例適用時 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6~20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21~50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51~100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
※補助率は中小企業が原則2分の1、小規模企業・小規模事業者や再生事業者が3分の2です。一定の最低賃金引上げ要件を満たす中小企業は、補助率が3分の2へ引き上げられる場合があります。
※大幅な賃上げ特例は、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を合計6.0%以上増加させ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より50円以上高い水準にする計画が必要で、最低賃金引上げ特例事業者、再生事業者、常勤従業員がいない事業者などは補助上限額の引き上げ対象外です。
スチームコンベクションオーブンを活用した新商品・新サービスの開発や、セントラルキッチン、食品加工事業などへの新規進出を計画している場合は、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」が候補になります。第1回公募は2026年6月29日に開始されていますが、2026年8月1日時点では申請受付前です。申請受付は2026年9月30日に始まり、10月30日に締め切られます。
この補助金には「革新的新製品・サービス枠」「新事業進出枠」「グローバル枠」があります。スチームコンベクションオーブンの導入で主に検討されるのは、革新的新製品・サービス枠と新事業進出枠です。革新的新製品・サービス枠では、設備を導入して既存メニューの生産量や作業効率を向上させるだけでは対象になりません。自社の技術やノウハウを活用し、顧客に新たな価値を提供する新商品・新サービスを開発する必要があります。
新事業進出枠では、自社にとって新しい製品・サービスを提供し、既存事業では対象としていなかった顧客層や市場へ進出する取組が求められます。単なるメニューの追加や、既存商品・サービスの提供量を増やすだけの取組は対象になりません。
| 申請枠 | 通常の最大補助額 | 賃上げ特例適用時 | 補助下限額 | 補助率 |
|---|---|---|---|---|
| 革新的新製品・サービス枠 | 2,500万円 | 3,500万円 | 100万円 | 中小企業者1/2、 地域別最低賃金引上げ特例適用時2/3。 小規模企業者・小規模事業者、再生事業者は2/3 |
| 新事業進出枠 | 7,000万円 | 9,000万円 | 750万円 | 1/2。 地域別最低賃金引上げ特例適用時は2/3 |
| グローバル枠 | 7,000万円 | 9,000万円 | 750万円 | 2/3 |
※補助上限額は従業員数によって異なり、表には各申請枠の最大額を記載しています。賃上げ特例では、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を合計6.0%以上増加させ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より50円以上高い水準にする計画などが必要です。
スチームコンベクションオーブン本体は、デジタル化・AI導入補助金の通常枠で示されている補助対象には含まれていません。一方、調理データ管理システム、レシピ管理ソフト、POSレジと連携した発注・在庫管理システムなど、厨房のデジタル化を同時に進める場合は活用できる可能性があります。
インボイス枠では、インボイス対応ソフトウェアと併せて、PC・タブレット、POSレジ、モバイルPOSレジ、券売機などを申請できます。ただし、スチームコンベクションオーブンは対象ハードウェアとして示されていません。この補助金は、事務局に登録されたITツールを、登録済みのIT導入支援事業者と連携して申請する仕組みです。事業者が独自に契約したソフトウェアやシステムが、そのまま補助対象になるわけではありません。2026年8月1日時点では第4次申請を受け付けており、申請締切は2026年8月25日です。
| ITツールが保有する業務プロセス数 | 補助額 | 補助率 |
|---|---|---|
| 1プロセス以上 | 5万円以上150万円未満 | 1/2以内 |
| 4プロセス以上 | 150万円以上450万円以下 | 1/2以内 |
※一定の最低賃金近傍の事業者に該当する場合は、補助率が2/3以内に引き上げられます。
補助金は、単純に補助上限額の大きさだけで選ぶものではありません。設備の登録状況、投資内容、導入目的、新商品・新市場への進出の有無を確認し、自社の計画に合う制度を選ぶことが重要です。
導入予定の設備構成や投資規模によって、適した補助金は変わります。
| 投資内容 | おすすめ補助金 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| カタログ登録済みのスチームコンベクションオーブンを導入する | 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) | 最大1,500万円 |
| 複数台の設備や関連システムをまとめて導入する | 中小企業省力化投資補助金(一般型) | 最大1億円 |
| 新商品・新サービス開発や新業態の立ち上げを伴う | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 最大9,000万円 |
| ソフトウェアやシステムを中心に導入する | デジタル化・AI導入補助金 | 最大450万円 |
実際に受け取れる補助額は、補助対象経費、補助率、従業員数、賃上げ特例の適用状況などによって決まります。
設備投資の目的によっても、適した制度は異なります。
| 導入目的 | 主な候補制度 | 選ぶ際のポイント |
|---|---|---|
| 既存メニューの調理を省人化したい | 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型) | 削減できる作業時間や人員配置の変化を明確にする |
| 新メニュー・新商品を開発したい | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の革新的新製品・サービス枠 | 単なる設備導入ではなく、新たな価値を持つ商品・サービス開発が必要 |
| セントラルキッチンや食品加工事業へ進出したい | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の新事業進出枠 | 自社にとって新しい製品・サービスと新市場への進出が必要 |
| 厨房のデータ管理やPOS連携を進めたい | デジタル化・AI導入補助金 | 登録されたITツールとIT導入支援事業者を選ぶ |
カタログに掲載されている型番をそのまま導入する場合は、カタログ注文型が最短ルートです。
一方、複数の厨房設備を組み合わせる場合や、個別のシステム構築を伴う場合は、一般型が候補になります。内装工事や建物の改修、新事業の立ち上げを含む場合は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の新事業進出枠を検討します。
ただし、一般的な店舗改装や既存事業の単純な設備更新が、すべて補助対象になるわけではありません。
同一または重複する事業・経費について、複数の国の補助金から重複して交付を受けることはできません。制度によっては複数制度への同時応募が認められる場合がありますが、複数採択時に一つを選択する必要がある場合があります。一方、補助対象となる事業内容や経費が重複していない場合は、申請できる場合があります。例えば、オーブン本体を省力化投資補助金、在庫管理ソフトをデジタル化・AI導入補助金で申請する方法が考えられます。
ただし、事業内容の重複や過去の交付実績によって申請できない場合もあるため、必ず両方の公募要領と事務局の見解を確認してください。デジタル化・AI導入補助金でも、国や中小機構のほかの補助金との併用は、事業内容や経費が重複しない場合に限り申請可能とされています。
一般型や新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、設備を購入したいという説明だけでは不十分です。導入によって業務や売上、生産性がどのように変わるのかを、具体的な数値と事業計画で示す必要があります。
| ポイント | 記載すべき内容 | 記載例 |
|---|---|---|
| 数値根拠の明確さ | 削減できる調理時間、作業人数、残業時間など | 1日3時間かかっていた加熱調理を1時間に短縮する |
| 導入前後の業務フロー | 誰がどの作業を担当し、導入後にどう変わるか | 調理担当者1人を盛り付け・接客業務へ再配置する |
| 賃上げ計画の具体性 | 賃上げ率、給与支給総額、最低賃金、実施時期 | 事業場内最低賃金を計画期間中に3%以上引き上げる |
省力化によって空いた時間をどの業務へ振り向けるのかまで記載すると、設備導入と事業成長の関係を説明しやすくなります。
申請前には、次の項目を確認しましょう。
補助金は、原則として設備やシステムを導入した後に支払われます。交付決定後、事業者が自己資金や融資を使って設備の発注・導入・支払いを行い、実績報告を提出します。
その後、事務局が補助対象経費と補助額を確定し、補助金が交付されます。交付決定前に発注・契約・支払いを行うと、補助対象外になる可能性があります。見積書を取得する段階と、正式に発注・契約する段階を混同しないように注意してください。
また、補助金が振り込まれるまでの間は、事業者が設備代金を立て替える必要があります。設備導入前に、自己資金や融資による資金調達方法も確認しておきましょう。
| 補助金名 | 補助率 | 補助上限額 | 2026年8月1日時点の公募状況 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) | 1/2以下 | 最大1,500万円 | 随時申請可能。2027年3月末頃までの予定 | カタログ掲載製品を導入する |
| 中小企業省力化投資補助金(一般型) | 中小企業者1/2、小規模事業者等2/3。一定の特例あり | 最大1億円 | 第7回は7月31日に締切済み。第8回は8月中旬公募開始予定 | 複数台・関連設備・システムを含む省力化投資 |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 申請枠により1/2または2/3 | 最大9,000万円 | 第1回は9月30日申請受付開始、10月30日締切 | 新商品開発、新業態、新市場への進出 |
| デジタル化・AI導入補助金 | 通常枠は原則1/2以内。一定要件で2/3以内 | 最大450万円 | 第4次締切は8月25日 | 厨房のデータ管理、在庫・発注管理、POS連携 |
スチームコンベクションオーブン単体の導入では、まず中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型を確認しましょう。カタログに希望する製品がない場合や、大規模な設備投資、新商品・新事業の立ち上げを伴う場合は、ほかの制度を検討します。
スチームコンベクションオーブン単体の導入であれば、まず中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の対象製品一覧を確認するのが最短ルートです。希望する機種がカタログにない場合や、複数台の導入、厨房全体の省力化、新商品・新事業の立ち上げを計画している場合は、一般型や新事業進出・ものづくり商業サービス補助金への切り替えを検討しましょう。
初回相談は無料となっています。是非お気軽にお問い合わせください。
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| 会社名 | 株式会社Essencimo |
| 代表取締役 | 杉田龍惟 |
| 設立日 | 2019/04/15 |
| 所在地 | 東京都千代田区麹町1-6-3 クレール麹町402 |
| 資格 | 認定支援機関取得済み |