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事業再構築補助金補助金
【目次】
事業再構築補助金は多くの事業者に活用されてきた補助金ですが、公募は第13回(2025年3月26日締切)を最後に終了しており、2026年9月時点で新規に申請することはできません。
この記事では、第10回・第11回公募の成長枠・産業構造転換枠で求められた「市場拡大要件」と「市場縮小要件」を、当時の公募要領に沿って解説します。
市場の成長性や縮小傾向を根拠に事業転換を考える視点は、後継の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」で事業計画を立てるときにも役立ちます。
記事の後半では、2026年9月時点で使える後継制度の要件も紹介するので参考にしてください。
弊社では補助金の申請サポートを行っています。初回相談は無料ですので、是非お気軽にお問い合わせください。

事業再構築補助金公式ホームページ:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
そもそも事業再構築補助金とは、新型コロナウイルス感染症の影響を長期的に受けた事業者の中で、業績が悪化した企業を支援するために創設された補助事業です。
新たな分野への進出等を検討している企業を積極的に支援する補助金だったため注目度が高く、数多くの企業が活用しました。公募は第13回で終了し、現在は採択された事業者向けの交付申請・実績報告・事業化状況報告などの手続きのみが行われています。
そんな人気の高かった事業再構築補助金ですが、第10回公募からは「物価高騰対策・回復再生応援枠」や「産業構造転換枠」、「成長枠」といった新たな枠が設けられました。
もともとは新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者が対象となっていた補助金ですが、第10回以降は社会情勢等に応じて企業の新たな挑戦を重点的に支援する内容にシフトしました。
また、第11回からは申請できる枠も大きく変わり、これまでにあった「サプライチェーン強靭化枠」は公募受付が終了することとなりました。
第11回公募の申請枠は、下記の6つでした。
1.成長枠
2.グリーン成長枠(エントリー・スタンダード)
3.大規模賃金引上推進枠
4.産業構造転換枠
5.最低賃金枠
6.物価高騰対策・回復再生応援枠
上記が当時の申請枠で、その中でも新設された「成長枠」には「市場拡大要件」が、「産業構造転換枠」には「市場縮小要件」が設けられていました。
今回の内容では市場拡大要件と市場縮小要件を中心に話していくので、この2つについてよくわからない事業者は参考にしてみてください。
個人事業主の事業再構築補助金申請はこちらで解説しています。

事業再構築補助金の市場拡大要件とは、成長枠に含まれる要件の一つです。成長枠は、成長分野への大胆な事業再構築に取り組む中小企業等を支援する目的の枠で、第10回・第11回公募当時の内容は下記の通りです。
| 項目 | 要件 |
| 概要 | 成長分野への大胆な事業再構築に取り組む中小企業等を支援。 |
| 補助金額 | 【従業員数20人以下】100万円~2,000万円 【従業員数21~50人】100万円~4,000万円 【従業員数51~100人】100万円~5,000万円 【従業員数101人以上】100万円~7,000万円 |
| 補助率 | 中小企業等 1/2(大規模な賃上げを行う場合は2/3) 中堅企業等 1/3(大規模な賃上げを行う場合は1/2) |
| 補助対象経費 | 建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、 専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、 外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費 |
成長枠に申請するには、市場拡大要件を満たす必要がありました。
市場拡大要件を満たすためには、下記に該当していることが必要でした。
・過去から今後のいずれかの10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属している
また、上記の中で「市場規模が10%以上拡大する業種・業態」と記載されていますが、具体的な業種・業態については経済産業省の「成長枠の対象となる業種・業態一覧」に掲載されています。
下記がその一部となりますので、具体的な業種・業態について知りたい方はURLよりチェックしてみてください。

成長枠の対象となる業種・業態一覧:
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/seichowaku_list.pdf
上記が要件に当てはまる成長枠の対象となる業種・業態ですが、必ずしも掲載されていなければならないわけではなく、掲載されていない場合も申請が認められるケースがありました。
事業再構築補助金の成長枠にある市場拡大要件には、2つの留意事項がありました。
➀ 事務局が指定した業種・業態以外である場合、応募時に要件を満たす業種・業態であることを証明するデータを提出し、認められた場合に対象となる
➁ 期間について、過去10年間の場合、コロナによる特異的な影響を除外するため、原則コロナ前である2019年までの期間とする。コロナ後の期間を含んでいる場合でも、コロナによる特異的な影響を受けていないと考えられる場合には可とする。(例えば、コロナ後に市場規模が急増したが、市場環境の変化によりその急増が中長期的なトレンドであると考えられる場合等)

事業再構築補助金の市場縮小要件とは、「産業構造転換枠」に必要な要件の一つです。第10回・第11回公募当時の産業構造転換枠の概要は、下記の表のとおりです。
| 項目 | 要件 |
| 概要 | 国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の中小企業等が取り組む事業再構築を支援。 |
| 補助金額 | 【従業員数20人以下】100万円~2,000万円 【従業員数21~50人】100万円~4,000万円 【従業員数51~100人】100万円~5,000万円 【従業員数101人以上】100万円~7,000万円 |
| 補助率 | 中小企業者等 2/3 中堅企業等 1/2 |
| 補助対象経費 | 建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、 専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、 広告宣伝・販売促進費、研修費、廃業費 |
産業構造転換枠で申請を行う場合は市場縮小要件を満たす必要があり、「過去から今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属すこと」と「今後別の業種・業態の新規事業を実施すること」の2つを満たす必要がありました。
市場拡大要件と同じように、市場縮小要件についても対象となる業種・業態が一覧で確認できるようになっています。
下記がリストになりますので、対象かどうか判断する際にチェックしてみてください。

産業構造転換枠の対象となる業種・業態の一覧:
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/tenkanwaku_list.pdf
なお、業種・業態の指定はありましたが、市場拡大要件と同じように、指定がされていない場合でも申請が認められるケースがありました。
市場縮小要件には、次の留意事項がありました。
➀ 現在の主たる事業が過去~今後のいずれか10 年間で、市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属しており、当該業種・業態とは別の業種・業態の新規事業を実施する必要があります。事務局が指定した業種・業態以外であっても、応募時に要件を満たす業種・業態であることを証するデータを提出し、認められた場合には対象となり得ます。
➁ 期間については、過去10年の場合、コロナによる特異的な影響を除外するため、原則コロナ前である 2019 年までの期間としてください。コロナ後の期間を含んでいる場合でも、コロナによる特異的な影響を受けていないと考えられる場合(例えば、コロナ後に市場規模が急減したが、市場環境の変化によりその急減が中長期的なトレンドであると考えられる場合)には可とします。
➂ 2019 年だけ極端に値が減少している等、下降傾向にあると認められない場合は対象となりません。

市場拡大要件と市場縮小要件については、申請が認められるケースと認められないケースがあります。
申請をするにあたって認められるかどうか不安に思われている方も多いと思いますが、基準となるのが規模の拡大・縮小がトレンドになっているかどうかです。
具体的な例を市場拡大要件と市場縮小要件に分けて紹介するので、参考にしてみてください。
市場拡大要件は、今後10年にわたって上昇トレンドにあるものが対象となります。つまり、2009年から2019年の間で1年間だけ極端に値が上昇している業種・業態については対象とならないのです。10年間で安定して上昇トレンドであることが重要になります。
では、認められる例と認められない例について具体的に下記の画像で紹介しているので、それぞれ確認したい場合は参考にしてください。

市場縮小要件については、市場拡大要件の逆と考えてください。市場縮小要件の対象となる業種・業態は、市場規模が今後も縮小し続ける下降トレンドであることが重要です。
例えば2009年から2019年の10年間の中で、1年間だけ値が急上昇しているなどのケースでは対象とは認められません。
認められる例と認められない例は、当時の公募要領で詳しく紹介されていました。
簡単な例については下記の画像でも紹介しているので、認められるケースと認められないケースを確認したい方は参考にしてください。

事業再構築補助金の公募は第13回で終了したため、市場拡大要件・市場縮小要件で申請することは現在できません。新たな市場への進出を支援する制度としては、2025年に始まった「中小企業新事業進出補助金」も第4回(2026年6月19日締切)で公募を終え、新規の受付は後継の新制度「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」(略称:新もの補助)に移っています。
新もの補助は中小企業基盤整備機構が実施する補助金で、第1回公募の応募締切は2026年10月30日18:00(申請受付は9月30日開始、採択発表は2027年1月予定)です。
新もの補助には、市場拡大要件や市場縮小要件のように「業種・業態の市場規模」で対象を決める要件はありません。その代わり、事業再構築に近い取り組みを支援する「新事業進出枠」では、次の2点を満たす事業が補助対象とされています。
① 新たに製造・提供する製品やサービスが、自社にとって新規性を有すること
② その製品やサービスが属する市場が、自社にとって新たな市場(既存事業で対象としていなかった顧客層の市場)であること
既存製品の製造量を増やすだけの場合や、単に商圏が異なるだけの場合などは対象外です。また、審査では「社会における普及度や認知度が低い分野か」「同じ分野の中で高い付加価値・高価格を図るものか」のどちらかを選んで示す項目があり、市場動向を客観的なデータで説明する力が求められます。
補助上限額は新事業進出枠で従業員数に応じて2,500万〜7,000万円(賃上げ特例適用時は3,000万〜9,000万円)、補助率は1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)です。なお、申請日から過去3年間に事業再構築補助金・新事業進出補助金・ものづくり補助金の交付決定を合計2回以上受けた事業者は対象外となります。詳しくは公式サイト(https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/)の公募要領を確認してください。
※本記事の制度情報は2026年9月時点の公式情報に基づいています。最新の公募要領は各公式サイトでご確認ください。
今回は事業再構築補助金の第10回・第11回公募で設けられた、成長枠と産業構造転換枠の市場拡大要件と市場縮小要件について紹介しました。
事業再構築補助金の公募は第13回(2025年3月26日締切)で終了しており、2026年9月時点で新規に申請することはできません。
これから新しい市場への進出を考えている事業者は、後継の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の新事業進出枠を検討してみてください。市場動向をデータで示す考え方は、後継制度の事業計画づくりにも活かせます。
第1回公募の応募締切は2026年10月30日18:00です。申請を検討している事業者は、早めに公募要領を確認しましょう。
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