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省力化補助金
【目次】
省力化補助金(中小企業省力化投資補助金)は、中小企業等が直面している人手不足の問題に対処するための支援策で、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が実施しています。
このうち「カタログ注文型」では、IoTやロボット等、労働力の不足を補うことができる汎用性の高い製品があらかじめ製品カタログに登録されており、その中から導入する製品を選んで申請します。
あらかじめカタログに掲載することで、中小企業等が選択して導入できるため、簡単で即効性のある省力化投資ができる仕組みです。2026年9月25日時点の製品カテゴリ一覧には、200を超える製品カテゴリが掲載されています。
カタログ登録は、2024年2月に中小企業庁が行った「製品カテゴリ」の意見照会から始まりました。今回は、カタログ登録の仕組みと現在の状況、そして当時の意見照会の対象者や意見照会内容、受付方法等について詳しく紹介します。
弊社では補助金の申請サポートを行っています。初回相談は無料ですので、是非お気軽にお問い合わせください。

2024年2月9日、中小企業庁の公式サイトにて、省力化補助金の製品カテゴリ登録に向けた意見照会が開始されました。その後、2024年3月11日から製品カテゴリごとに製品登録の受付が順次始まり、現在も製品カテゴリの追加が続いています(2026年9月には「墨出しロボット」「クリーニング受渡機」「自動乾式コアドリル」などが追加されました)。
現在の登録の流れは、①工業会等が中小企業庁に製品カテゴリの登録を申請し、中小企業庁が業所管省庁等と協議して認定する、②製品メーカー等が製品カテゴリごとの審査担当工業会に製品・製造事業者の登録を申請する、③承認後に製造事業者が事務局へカタログ登録申請を行う、という3段階です。承認済みの製品カテゴリと登録製品は、公式サイトの製品カタログで確認できます。
製品メーカー向けの登録要領や申請の手引きは、公式サイトの製造事業者向けページで公開されています。以下では、2024年に行われた製品カテゴリの意見照会の内容を紹介します。
製品カテゴリの意見照会の対象者は、省力化に資する製品カテゴリを生産することが想定される事業者等を主な会員とする「工業会等の業界団体」です。現在の登録要領でも、製品カテゴリは工業会等が中小企業庁に登録申請を行う仕組みになっています。
製品を生産・販売する製品メーカー等が申請するのは、既に登録された製品カテゴリへの「製品登録」です。製品登録は承認カテゴリ一覧に掲載されたカテゴリでのみ可能なため、注意が必要です。
省力化投資補助金に関しましては、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

製品カテゴリとは、カタログに掲載する製品の種類を指します。2024年の意見照会では、工業会等が会員企業等の製品カテゴリへの登録の要望を踏まえ、中小企業庁に対して製品カテゴリの登録に関する意見提出を行い、中小企業庁が所管の省庁等と協議して、製品カテゴリの提出意見に対する回答を行います。
その後、意見照会の結果を踏まえ、カタログへの掲載の対象とする製品カテゴリが設定されます。
また、製品カテゴリにおいて、工業会等に承認を受けた省力化基準が策定されます。製品登録においては、該当製品カテゴリの省力化指標を満たすかなどを審査し、中小企業庁において承認された製品が製品カテゴリに登録され、中小企業等が交付申請にあたって選択できるようになる流れとなっています。
製品カテゴリに登録される意見照会内容については、カタログに掲載する製品の種類を、中小企業庁が意見照会するためのものです。
省力化に資する製品カテゴリを生産することが想定される工業会等の業界団体は、中小企業庁に対して登録したい製品カテゴリの意見を提出する必要があります。
下記では製品カテゴリに登録される内容について紹介しているので、どのような項目を記載すべきか知りたい方は参考にしてください。
【製品カテゴリの登録項目】
1. 製品カテゴリの名称
2. 製品カテゴリの定義(製品の概要や何のために使われるのかの説明)
3. 当該製品カテゴリの対象業種(製品カテゴリが通常使用されることが想定される業種を1つ以上設定。設定においては、産業分類の大分類や中分類、またはそれに相当する程度の詳細さで設定する必要がある)
4.当該製品カテゴリの業務領域(製品カテゴリが通常使用されると想定される業務領域)
5.当該製品カテゴリの使用が想定される中小企業の規模や状況等
6.当該製品カテゴリで想定される市場規模
7.当該製品カテゴリの省力化効果(対象業種の業務領域において、どのような生産工程・サービス提供の業務フローにおける課題の解決ができるかの説明)
8.当該製品カテゴリにおける省力化指標の算出式(当該製品カテゴリが対象業種の業務領域においてどのような省力化効果を生み出すか、定量的な説明を行う)
9.当該製品カテゴリにおける省力化指標の基準値(有識者委員会での承認を経て認定。製品登録にあたっては、基準値を満たす必要がある)
10.当該製品カテゴリの製品の普及率
11.当該製品カテゴリの審査等を担当する工業会等の名称及び連絡先
12.当該製品カテゴリの製品の製造を行っている主要な事業者
上記が製品カテゴリに登録される内容となっています。重要なポイントをまとめましたが、もっと詳しく確認したい場合は下記の中小企業庁の公式サイトをご覧ください。
中小企業庁(2024年2月9日公表の意見照会資料):https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/2024/240209shoryokuka_01.pdf
意見照会内容に関する留意事項は下記の3つです。また、詳細の要件については、後述する製品カテゴリの意見提出要件を確認してください。
留意事項(1)製品カテゴリの粒度
製品カテゴリを設定する際の基準についての留意事項です。製品カテゴリの分類は、工業統計調査で使用される品目分類の詳細度(粒度)を基準にして、それと同じか、それよりも細かいレベルで行われるべきと記載されています。具体例としては、「自動清掃ロボット」「スチームコンベクションオーブン」「自動配膳ロボット」等の製品があげられます。
留意事項(2)製品カテゴリの対象となるもの
カタログに掲載される製品は、人手不足の解消等に役立つ製品でなければなりません。補助事業の目的にマッチしていない製品は、カタログに掲載できないと記載されているので注意しましょう。
留意事項(3)有効期間
省力化補助金において意見提出された製品カテゴリは、原則として事業期間内において有効です。ただし、意見提出の内容に虚偽や実態との乖離が判明した場合は、製品カテゴリの意見提出が取り消されることもあります。また、当事業期間内において意見提出内容を修正することも可能ですが、その場合は修正事項を中小企業庁に連絡しなければなりません。

2024年のカタログ登録の意見照会の提出には、守らなければならない要件がありました。以下に当時の重要な要件をまとめています。現在カタログ登録を検討されている事業者は、最新の登録要領もあわせて必ずチェックしましょう。
工業会等の要件は下記の通りです。重要な部分をまとめていますので、全て確認したい場合は中小企業庁の公式サイトを確認してください。
➀ 登録要件を満たす製品カテゴリを生産することが想定される事業者等を主な会員とする工業会等の業界団体であること。
➁ 意見提出時点において、日本国内で法人登記され、日本国内で事業を営む一般社団法人又は一般財団法人であること。
➂ 経済産業省又は独立行政法人中小企業基盤整備機構から補助金等停止措置または指名停止措置をうけていないこと。
製品カテゴリの要件については、下記全ての項目を満たす必要があります。カタログ登録においては、必ず事前にチェックしておくことが大切です。
➀ 製品の粒度:経済産業省生産動態統計調査の調査品目表の粒度またはそれ以下の粒度で設定し意見提出を行うこと。つまり、意見を出す際には、広い範囲の製品カテゴリを基にして行わなければならず、個々の商品に特化した非常に具体的な意見提出は避けなければならないということです。
➁ 製品の明確化:該製品カテゴリに属する製品の定義や概要、業務範囲や業務機能等の仕様、外縁が明確化されていること。
➂ 独立稼働と省力化効果:製品が単独で動作し、省力化の効果をもたらすことが必要です。もし単独で稼働しない場合は、他のシステムや製品と組み合わせて一つの単位として登録する必要があります。
④ 汎用性:カタログ製品は汎用性がなければなりません。特別な開発やカスタマイズを必要としないものが要件の一つとなります。
⑤ 法務上の分類:税法上の機械設備または器具備品であること。
上記のように、製品カテゴリには細かな要件が設定されています。ここでは特に重要な5つの項目を説明しましたが、実際には全部で11項目の要件が設定されています。全て満たす必要があるので、意見提出をする際には、あらかじめ中小企業庁の公式サイトをチェックしましょう。
製品カテゴリにおいては、対象外となる要件もあります。こちらについても重要な部分を紹介しているので参考にしてください。
➀ 製品が完成されておらず、大幅な改修を要すると想定される製品カテゴリ。
➁ ソフトウェアのみであり、それ専用の製品等を必要としないと想定されるもの。
➂ 恒常的に利用されないことが想定されるもの(緊急時等の一時的利用が目的や生産性向上への貢献度が限定的なもの)。
④ 製品単体で省力化を図るものではなく、他の製品等の使用と組み合わせることにより業務の効率化、省力化に資するもの。

ここからは、意見提出方法について説明します。
まずは意見提出書に記載する内容や添付書類を紹介します。必要になる項目は下記の通りなので、提出する際に参考にしてください。
【意見提出書に記載する内容】
・登録に伴う要件確認
・工業会等の概要や担当者等の基本情報
・カタログに登録する製品の内容
・宣誓事項
【添付書類】
・履歴事項全部証明書写し(発行から3か月以内のもの)
・定款
・会員名簿
・その他要件を満たしていることを証明する資料等(政府統計、業界団体により集計された統計等、客観性が担保できるもの)
意見提出の受付は、2024年2月9日に開始されました。
承認された製品カテゴリは現在も公式サイトの製品カテゴリ一覧で随時追加・公開されていますので、そちらをチェックしてください。なお、当時の案内では、提出された意見は、省力化効果の高いものや、多くの中小企業での利用が想定される製品が優先して回答されますので、その点も把握しておきましょう。
省力化補助金は、一度意見提出を行い、万が一登録がされなかったとしても再度提出することが認められています。
また、同一の工業会等が複数の製品カテゴリの意見提出をすることも認められています。
2024年の意見照会では、省力化補助金のカタログ登録の意見提出を下記メールアドレスで受け付けていました。
受付先のメールアドレス:bzl-shoryokuka-category@meti.go.jp
現在の受付方法は、公式サイトの製品カテゴリ登録に関する案内やカタログ登録サポートセンターで確認してください。
2024年の意見照会時の、製品カテゴリ意見照会窓口へのお問い合わせ先は下記の電話番号でした。
TEL:03-3501-1511(5351)
当時は対象となる工業会等向けのお問い合わせ先とされ、その他一般事業者や個人からのお問い合わせは受け付けていませんでした。
2026年9月時点では、製品カタログの登録プロセスに関する相談や、製品カタログにカテゴリ及び製品を登録するためのサポートは、「カタログ登録サポートセンター」(電話:03-6746-1530、受付時間:平日9:30~17:30)で受け付けています。
省力化補助金でIoTやロボットを導入する事例につきましては、以下の記事で解説しています。
※本記事の制度情報は2026年9月時点の公式情報に基づいています。最新の公募要領は各公式サイトでご確認ください。
今回は、省力化補助金のカタログ登録の仕組みと、2024年に行われた製品カテゴリの意見照会の内容について紹介しました。カタログ注文型は2026年3月19日の制度改定で従業員20人以下の補助上限額が引き上げられ、受付期間も2027年3月末頃までに延長されています。省力化補助金は中小企業における人手不足等の問題を解消できる制度の一つとなっており、コストの負担も大幅に抑えられるため、注目度の高い補助金です。
省力化補助金は、カタログ登録を行う事業者や、補助金を利用する中小企業等にとってもメリットがあるため、この機会にぜひ活用をご検討ください。
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