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コロナ禍をきっかけに広がったテレワークは、人材確保や育児・介護との両立、災害時の事業継続などの面から、今も多くの企業で活用されています。
そこで、今備えておきたいこととしてはテレワークの環境整備です。テレワークができる環境を整えることができれば、出勤しなくても仕事を効率よく行えるようになります。
環境整備にはそれなりに費用が必要になりますが、テレワークを促進するための助成金を活用することができます。なお、記事公開時に紹介していた東京しごと財団の「テレワーク促進助成金」は受付を終了しており、2026年9月時点では「テレワークトータルサポート助成金」などが実施されています。
この記事では、テレワークの環境整備を行いたいと思っている事業者のために、東京都のテレワーク関連の助成金や、地域関係なく活用できる助成金と補助金をご紹介します。
引用:
令和3年度テレワーク促進助成金チラシ(東京しごと財団。現在は掲載終了)
テレワーク促進助成金とは、公益財団法人東京しごと財団が令和3年度に行っていた、都内の中小企業のテレワークの環境整備を支援する助成金です。受付はすでに終了しています。現在、同じくテレワーク機器の導入などを支援しているのが「テレワークトータルサポート助成金」です。東京都が実施する「テレワーク相談窓口」やコンサルティングを利用した都内の中堅・中小企業等に対し、テレワーク環境整備に係る経費を助成します。
要件を満たし、審査を経て支給決定を受ければ助成を受けることができます。
都内でテレワークの導入・定着に向けて環境整備を行いたい事業者は、テレワークトータルサポート助成金の活用を検討してみてください。以下では、令和8年度の内容を中心に解説します。
それでは詳しい情報について下記の項目から解説していきます。
テレワークトータルサポート助成金の対象事業者は、簡単に説明すると都内の中堅・中小企業等が対象です。主な条件は下記のとおりです(その他の要件は募集要項で確認してください)。
これらの要件に満たしている企業は申請することが可能となりますので、まずはちゃんと当てはまっているか確認しましょう。
テレワークトータルサポート助成金(令和8年度)の助成額と助成率は下記のとおりです。
| 常時雇用する労働者数 | 助成額(最大) | 助成率 |
| 30人以上999人以下 | 250万円(うち委託費上限62.5万円) | 2分の1 |
| 2人以上29人以下 | 150万円(うち委託費上限50万円) | 3分の2 |
テレワークトータルサポート助成金には、対象となる経費と対象外の経費があります。活用してから対象外だったとならないためにも、ここでは詳しく紹介していきます。
令和8年度の助成対象経費は「パソコン購入費」「消耗品費」「業務ソフトウェア購入費」「委託費」「賃借料」「使用料」の6科目です。主な内容は下記のとおりです。
上記の項目が対象となる経費です。このほか消耗品費(タブレットなどの情報通信機器)も対象となります。詳細は募集要項で確認してください。
参考として、令和3年度のテレワーク促進助成金で対象外とされていた経費の例は下記のとおりです。現行制度の対象外経費は募集要項で確認してください。
これらのように一部の例をあげましたが、助成対象外となるものはたくさんあります。事前にチェックすることで対象外だったとなることはないため、あらかじめ把握しておくことが大切です。
助成金を受け取るためには、まず申請書類の作成をし、審査をしてもらう必要があります。やらなければならないことがいくつもあるため、スムーズな申請を行うためには事前に流れを把握しておかなければなりません。
参考として、令和3年度のテレワーク促進助成金の流れは下記のとおりでした。テレワークトータルサポート助成金では、申請前に東京都の「テレワーク相談窓口」を利用する必要があります(申請内容によってはコンサルティングの利用も必要)。
引用:
令和3年度テレワーク促進助成金チラシ(東京しごと財団。現在は掲載終了)
① 支給申請書類の作成・提出
令和8年度のテレワークトータルサポート助成金は、郵送または電子申請(Jグランツ)で申請します(窓口への持参は不可)。
Jグランツ:https://www.jgrants-portal.go.jp
② 審査待ち・支給決定通知
③ 助成事業の実施・完了
令和3年度の制度では、支給決定日から3ヶ月以内にテレワーク環境の整備と、実際のテレワーク勤務(最低6回以上)を行う必要がありました。現行制度の実施期間やテレワーク実施の要件は募集要項で確認しましょう。
④ 実績報告書の提出
令和3年度の制度では、実績報告書は支給決定から4ヶ月以内に提出する必要がありました。現行制度の提出期限や必要書類は募集要項で確認してください。
⑤ 審査・助成額の決定通知
⑥ 助成金請求書兼口座振替依頼書の提出
⑦ 助成金の受け取り
上記が申請から助成金受け取りまでの主な流れとなっています。審査が完了するまでにはそれなりに時間がかかるため、助成金をなるべく早く受け取りたい方は申請までのスピードが大切です。
もし、手間のかかる作業を省きたいと考えている事業者や、申請方法でわからないことがある場合は、気軽に補助金オフィスにご相談ください。
テレワーク促進助成金の受付は、令和4年2月28日で終了しています。令和8年度のテレワークトータルサポート助成金の申請受付期間は、2026年5月29日(金)から2027年2月5日(金)までです。
テレワーク相談窓口の利用が申請の前提となるため、検討中の事業者は早めに相談窓口を利用し、申請準備を進めることをおすすめします。また、東京しごと財団ではテレワークのルールづくりを支援する「テレワーク定着強化奨励金」(最大40万円、申請受付は2027年2月26日まで)なども実施しています(テレワークトータルサポート助成金の概要)。
先程まで説明していたテレワークトータルサポート助成金は、都内に本社か事業所が設置されていないと申し込むことができません。
つまり地方の企業はテレワークをしたくても活用することができない助成金となるのです。
しかし、テレワーク関連の助成金は東京都の制度だけではありません。全国で活用できるデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)や人材確保等支援助成金(テレワークコース)があるため、テレワークの環境整備に活用したい事業者は2つの活用について検討してみてください。
引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/telework_zyosei_R3.html
人材確保等支援助成金のテレワークコースは、適切な労務管理のもとでテレワークを制度として導入・実施し、人材確保や雇用管理改善の効果をあげた中小企業事業主を助成するものです。テレワークを既に導入していて、実施を拡大する事業主も対象です。
要件を満たせば受給できる助成金で、地域限定ではないため、都内以外に拠点を置く事業者も活用することができます。なお、2025年4月からは事前にテレワーク実施計画の認定を受ける手続きが不要になりました。
人材確保等支援助成金のテレワークコースには「制度導入助成」と「目標達成助成」の2種類があります(以前の「機器等導入助成」は「制度導入助成」に変わっています)。
制度導入助成の主な支給要件は下記のとおりです(2026年4月1日改正の支給要領による)。
目標達成助成の支給要件は下記のとおりです。
人材確保等支援助成金のテレワークコースの支給額は、制度導入助成か目標達成助成かによって異なります。詳しくは下記の表をチェックしてください。
| 制度導入助成 | 1企業あたり20万円 |
| 目標達成助成 | 1企業あたり10万円(賃金要件を満たす場合は15万円) |
引用:https://it-shien.smrj.go.jp/
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、年間を通じて複数回の締切が設けられている補助金です。主にITツールの導入などが対象となっており、テレワーク環境の整備にも役立ちます。2026年9月時点では交付申請を受け付けており、今後の締切は2026年10月30日(6次)、12月1日(7次)です。
コロナ禍に設けられた特別枠(低感染リスク型ビジネス枠)はすでに終了しており、現在は「通常枠」「インボイス枠」「セキュリティ対策推進枠」などがあります。
テレワーク環境の整備に活用する際のポイントをご紹介します。
通常枠の補助率は1/2以内(最低賃金近傍の事業者は2/3以内)です。セキュリティ対策推進枠は、中小企業1/2以内、小規模事業者2/3以内です。
通常枠の補助額は5万円〜最大450万円(4プロセス以上の場合)で、クラウドサービスの利用料も最大2年分が対象になるため、特に中小企業や小規模事業者におすすめの補助金と言えるでしょう。
IT導入補助金は、クラウドサービスなどの利用におすすめとされています。そのため、基本的にPCやタブレットの購入に活用することはできません。
ただし、インボイス枠(インボイス対応類型)では、インボイス対応のソフトウェアとあわせて導入するPC・タブレット(補助率1/2以内、上限10万円)も補助対象です。
テレワークでセキュリティ対策が必要な場合は、IPAの「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を対象とするセキュリティ対策推進枠も検討できます。
コロナ禍の特別枠では、公募前に購入したITツールが認められるケースがありましたが、この特例はすでにありません。
現在は、事業実施期間が「交付決定後」とされているため、交付決定前に契約・購入したITツールは原則として補助対象になりません。先に購入しないよう注意しましょう。
IT導入補助金(現 デジタル化・AI導入補助金)の概要は下記の記事でも紹介しています。併せてご覧ください。
【中小企業のITツール導入を支援】IT導入補助金の申請要件などの概要とは:
※本記事の制度情報は2026年9月時点の公式情報に基づいています。最新の公募要領は各公式サイトでご確認ください。
今回はテレワークに活用できる助成金を中心にご紹介しました。東京都のテレワーク促進助成金は終了していますが、令和8年度はテレワークトータルサポート助成金が2027年2月5日まで申請可能です。テレワーク環境が整備されていない都内の事業者は申請について検討してみてください。
また、東京都に事業所がない企業も、人材確保等支援助成金のテレワークコースやデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)があります。これらを活用することでテレワーク環境を少しでも整備することが可能なので、検討してみてください。
助成金や補助金の申請についてよくわからないことや、申請のサポートを受けたい場合は補助金オフィスが事前準備から交付後の報告書の作成までサポートいたします。
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※3月30日追記 東京都のテレワーク導入に関する最新記事もございます。併せてご覧ください。